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有馬記念の穴馬は中山G2から

  • 2013年12月17日(火) 12時00分
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◆中山巧者の馬券的な魅力が増す有馬記念

 年中行事のひとつとして、私は有馬記念で「その年の中山古馬G2好走馬」を買うことにしている。過去の有馬記念を振り返っていただければ分かるように、この該当馬からは人気薄激走馬が出ることがあるからだ。秋G1は天皇賞秋→ジャパンカップの結果をもとに人気が形成されるので、中山巧者の馬券的な魅力が増すということもある。

 そこで今回は改めて、各G2ごとに「好走馬の、その年の有馬記念成績」をまとめてみることにしよう。対象期間はちょっと長めに取って20年だが、中山以外で施行されたG2や、同じレースでも格付けがG3だったケースは含まない。

 まずは各G2の優勝馬から。

G2レース名 勝馬の当該年有馬記念成績 単回収率 複回収率
AJC杯        1-3-3-6     402% 385%
中山記念       1-1-1-2      44% 692%
日経賞        0-0-0-5      0% 0%
オールカマー     2-1-0-6     605% 147%
ステイヤーズS    0-0-0-6      0% 0%

 AJC杯はマツリダゴッホ(07年)の単穴に加え、アメリカンボスエアシェイディで回収率を伸ばした。中山記念はこちらも同年に勝っていたアメリカンボスに加えダイワテキサスの複穴が効いて複勝回収率がすごいことに。日経賞は同距離でありながら馬券に絡んでおらず、ステイヤーズSは時期が近いがこちらも成功例が無い。オールカマーはやはり07年のマツリダゴッホ一発で回収率が伸びている。

 ちなみに「同年の中山G2で2~3着」という条件でも、日経賞3着があったマツリダゴッホのおかげで単勝回収率はプラス(142%)となり、日経賞2着のあったタップダンスシチーと同3着のあったアドマイヤモナークのおかげで複勝回収率もプラス(191%)となる。

 今年は日経賞以外の勝ち馬がすべて揃い、そのうちダノンバラードはオールカマーでも3着。またアドマイヤラクティがAJC杯で3着している。

 私の◎も、これらの馬の中から選ぶ予定だ。


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次回の更新は、年明けの1/2(木)になります。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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